社民党

翁長知事を恫喝する菅官房長官

2017年03月29日

 去る土曜日(3月25日)、米軍キャンプ・シュワブゲート前で「違法な埋立工事の即時中止・辺野古新基地建設断念を求める県民大会」(主催・辺野古新基地を造らせないオール沖縄会議)が開催された。
 私も参加し、連帯挨拶をした。集会には3月18日に152日ぶりに保釈された山城博治さんも登場し、保釈条件に基づく制限との兼ね合いで池宮城主任弁護人の立ち会いの下、力強い闘争復帰の決意を述べた。

翁長知事を恫喝する菅官房長官

翁長知事を恫喝する菅官房長官

 博治さんは、長期勾留の間の県内外、国際社会からの支援に感謝しつつ、公判を通じて起訴された行為の正当性を主張し、無罪を勝ち取って沖縄の平和創造のために頑張る、と訴えた。
 久々の博治節に、3,500人の集会参加者は歓喜した。共に連帯して闘う、との声がどことなく沸き起こり、拍手の渦に包まれた。

 集会には、翁長雄志県知事も参加した。翁長知事がシュワブゲート前における辺野古新基地反対集会に参加するのは、2014年秋の当選いらい初めてである。(私が現認したところ、樹子夫人も参加していた)

 翁長知事は、集会における挨拶の中で、前知事による埋め立て承認の「撤回」を明言した。知事のいう「新たなステージ」での闘争宣言である。
 ご承知のように、前知事がおこなった埋め立て承認の翁長知事による「取り消し」は、国が沖縄県を訴えた違法確認訴訟で県が敗訴した。敗訴を受けて昨年末、翁長知事は埋め立て承認「取り消し」決定を取り消している。

 今回の翁長知事による承認「撤回」宣言は、その後も続く辺野古埋め立て工事強行による国(沖縄防衛局)の違法行為と信義則違反、前知事が埋め立て承認時に付した留意事項違反、環境への負荷―など、いずれも新たなに生じた「公益を損ねる」事由に基づくものだ。
 今後は、翁長知事が埋め立て承認を「撤回」した段階で、国と県との間で新たな裁判闘争が展開されることになる。

 翁長知事は、集会で「ナマカラル ヤイビンドー(これからですよ)」「チバラナヤーサイ!(頑張りましょう!)」と呼びかけた。
 その場にいた者すべてが知事のみなぎる決意を支持し、雄たけびを挙げて応えた。全身全霊を込めた表現で連帯の意思を示しているのが、知事の横に立っている私にまで伝わり、興奮を覚えた。

 一方で、知事の承認「撤回」宣言に狼狽したのが安倍政権だ。
 菅官房長官は、週明け月曜日(27日)の記者会見で「知事の埋め立て承認撤回は権限乱用である」との考えを示し、「知事個人に損害賠償を求める」可能性を示唆した。金田法務大臣も翌日の閣議後会見の場で、官房長官発言に同調した。

 私は、菅官房長官発言へのコメントを地元紙から求められ、「国家権力による知事への恫喝だ。知事は屈してはいけない。圧倒的多くの県民が知事を支えるだろう」と語った。
 国による翁長知事への損害賠償請求は、法治(放置・法恥)国家に名を借りた単なるスラップ訴訟だ。そんな安っぽい、見え透いた恫喝や脅迫に負けるわけにはいかない。
 
 私たちは、これからも県民とともに翁長知事を支えて闘うのみだ。全国の皆さんのご支援をお願いする。

翁長知事を恫喝する菅官房長官

3月29日 18:30

Posted by terukan at 19:06
このページの上へ▲