社民党

兵士が空から降ってくる――沖縄・伊江島――

2013年05月02日

 日本列島天候不順で4月後半まで雪が降った地域があった。さすがに5月に入ると“雪が降った”との天気情報に接した事はない――と書いたところで、今日も北海道で雪が降ったというニュースを聞いた。

 沖縄は、わが国唯一の亜熱帯性気候で一年中を通して雪は降らない。雪は降らないが、米軍用機からさまざまな危険物が降ってくる。

 昨日(5月1日)、沖縄・伊江村で米兵士が空から降ってきた。報道によると、米軍伊江島補助飛行場で米海兵隊のMVオスプレイからのパラシュート降下訓練があり、兵士1人が基地外の牧草地に降りた。降りたというより、住民からすると降ってきたのだ。

兵士が空から降ってくる――沖縄・伊江島――
(5月2日付「琉球新報」1面)

 米海兵隊のパラシュート訓練は、伊江村への事前通報すらなかった。米兵士が降り立った牧草地には、わずか20m離れた場所で畑作業中の住民がおったという。人命や農作物に被害はなかったものの、大惨事の可能性大である。

 沖縄では、過去にパラシュート降下訓練でトレーラーが降ってきて、棚原隆子ちゃん(11才)が圧死した事件が発生している。強行配備されたオスプレイも殺人的爆音をまき散らし、ボトル落下事故も惹起している。
 沖縄県民の安全に配慮した訓練・運用の日米合意なんて無きに等しい。しかも、今度の伊江島の事故のように、風や周囲の環境などおかまいなしである。沖縄を無人島扱いしている。ウチナーンチュへの配慮は全くない。あるのは、米軍の運用の優先のみだ。本当にワジワジーする。

 しかも、訪米中の小野寺防衛大臣は、4月29日午後(日本時間30日未明)、米国防省でヘーゲル米国防長官と会談し、MV22オスプレイ12機を普天間基地に追加配備することなどを合意している。
 そのオスプレイ追加配備発表に、沖縄では、差別やイジメ、構造的暴力を超えて「もはや虐待だ」と怒りの声が上がる中での伊江島での事故だ。絶対に許せない。

5月2日 16時45分

Posted by terukan at 16:51
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