社民党

在沖米海兵隊における性的暴行の告発

2013年06月03日

 今日(6月3日)付の沖縄タイムス朝刊の平安名純代・米国特派記者の署名入り記事を読んでショックを受けた。
 平安名記者の記事は、2本で構成されている。1本目は、バーバラ・ボクサー上院議員ら、民主党・共和党の議員らが、米軍内の性的暴行の撲滅と被害者救済を目指し法案を提出したこと。この法案では「事件を調査する権限を被害者の上官から剥奪し、検察官などに移行。報告された事件の隠蔽を防ぐとともに、加害者に対する罰則を厳格化する」内容になっているらしい。
 国防総省がまとめた2012会計年度報告書によると、実際の発生件数は2万6千件。このうち、報復が怖くて届けられないと答えた被害者が90%に達している、とのこと。
 記事によると、法案を提出したボクサー議員は「米軍の性的暴行は米国の恥だ。対策班の責任者らが次々と事件を起こすなど、米軍は内部から崩壊している」と怒りをあらわにする。同法案の成否を沖縄から関心をもって見守りたい。

在沖米海兵隊における性的暴行の告発
(6月3日付沖縄タイムス紙面)

 2本目は、元在沖米海兵隊員、ステイシー・トンプソンさんの強かん告発である。トンプソンさんは、「誇り高き少数精鋭」という海兵隊の理念に憧れ、17歳で入隊したという。トンプソンさんは、沖縄に配属された直後に、直属の上官から性的嫌がらせを受け、配属から1年余が経過した1999年12月10日、上官から薬物混入の飲み物を与えられ、宿舎で強かんされ、基地外の繁華街のバーの前に投げ出すように置き去りにされた、と告発するのだ。ひどい、あまりにもむごい。
 トンプソンさんは、「犠牲を払い、名誉と誇りを持ってこの国に奉仕した私が、なぜおびえ続けなければならないのか」と強かんから14年の歳月が流れた今も、恐怖が片時も消えない思いをボクサー上院議員と同席の記者会見で語っている。

 トンプソンさんは、「『オキナワ』という言葉には、私の痛みが凝縮されている」と語っているが、オキナワには米軍兵の性暴力・性犯罪で尊厳を奪われ、苦しみながら生きている女性が多くいる事も忘れてはいけない。

 いや、今なお在沖米軍の内も外も米兵の性犯罪の恐怖が渦巻いているのだ。やはり、米軍基地は撤去するしかない。

6月3日 11時30分

Posted by terukan at 11:35
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