博治から 博治へ ―その5
2017年02月08日
わが同志、山城博治が逮捕・拘留されてから115日目の本日(2月8日)、那覇拘置所で接見した。名護警察署留置場での接見も含めると、今日で10回目となる。
博治は、独居房での長期不当勾留にもめげることなく元気です。ブログをご覧の皆さん、どうかご心配なく。
今日の博治は、いつになく表情が明るい。接見室で会った瞬間にわかった。
向かい合って10数秒経過したところで、博治が「ヒゲを剃りました」と言う。なるほど、ヒゲを剃った博治の顔を見るのはいつぶりだろうか。私の口から出たのは「ヒロジ、チュラニーセーナトゥン(美男子だ)」。二人で爆笑した。
博治から妻・多喜子へ、自宅にある電子辞書か漢和辞典の差し入れ要望があった。
実は、先週の私との接見後、虫歯の痛みがあったという。
「嘱託医の診断は受けたか」と問うと、「痛いなら抜歯するか?」と聞かれたので断った、とのこと。私も「保釈後は、歯の治療もできるので、安易に抜かない方がいい」と応じた。
すると、博治が「先週、兄の正和から甘いお菓子の差し入れがあった。ありがたく頂戴したら、歯に沁みた」と苦笑する。釣られて笑いながら「健康管理は自己責任だ」と戒めた。
昨日(2月7日)の沖縄タイムスに「辺野古から 博治さんへ」「沖縄は絶対に諦めない」と題する社説が掲載された。私も、一読して感動を覚えた。
長期拘留中の博治と辺野古新基地に反対する市民を繋ぎ、勇気を与える社説だ。権力を監視する使命を有するジャーナリズムの本領発揮といったところか。
那覇拘置所の独居房では地元紙1紙を読むことができ、隔月で代わる。博治も先月は琉球新報、今月は沖縄タイムスを読んでいる。
私が、切り抜きしてきた社説を持参し、話題にすると、博治は、独居房内で記した日記を私に示した。くだんの社説が書き写してある。(独居房内では切り抜き保存ができない)
社説を読んだ博治は、房内に折りたたんだ布団に突っ伏して号泣した、という。よほど感動したのであろう。
私が「博治さん。拘置所の狭い空間の中では一人ですが、外の世界では決して一人ではありません。県内や国内だけでなく海外からも、多くの励ましの声が届いていることをお伝えしたいと思います」と、沖縄タイムス社説末尾の一文を読み上げると、博治は感極まって、また涙した。私もまた、もらい泣きしてしまった。
沖縄タイムス社説では、辺野古新基地建設に向け、海上工事が始まったこと、7日以降に最大14トンの大型コンクリート製ブロックが計228個海中に投入されること-などが書いてある。
今この瞬間も博治は、国家権力むき出しの工事強行に歯ぎしりし、闘争現場にいれないことを悔しがっているに違いない。
沖縄タイムス社説に勇気を得た博治は「励ましの声は、しっかり受け止めました。必ず元気で闘争現場に戻り、辺野古新基地建設を多くの県民とともに止めたい」と述べ、「照屋さんから(沖縄)タイムスの論説委員に私の感謝の気持ちと決意を伝えてください」と強く頼まれた。
今日は、博治との接見を終えてから、すぐに上京した。国会事務所に入ると、石垣さんという女性から「ヒロジさんの接見時に」と題するメールが寄せられていることを秘書から知らされた。そこには「沖縄タイムスのこの社説の事をヒロジさんに伝えて下さい!ヒロジさんも読めている
事を願っています。黒塗りでないことを.. 」と記されていた。
石垣さん、博治を気遣ってくださり、ありがとう。博治は、ちゃんと社説を読んでますよ。
今日の接見時には、辺野古や高江の闘争現場で歌われている「沖縄 今こそ立ち上がろう」(作詞・山城博治)についても語り合った。
その話も書き綴りたかったが、長くなりそうなので、次の「博治から 博治へ」で記そうと思う。
2月8日
博治は、独居房での長期不当勾留にもめげることなく元気です。ブログをご覧の皆さん、どうかご心配なく。
今日の博治は、いつになく表情が明るい。接見室で会った瞬間にわかった。
向かい合って10数秒経過したところで、博治が「ヒゲを剃りました」と言う。なるほど、ヒゲを剃った博治の顔を見るのはいつぶりだろうか。私の口から出たのは「ヒロジ、チュラニーセーナトゥン(美男子だ)」。二人で爆笑した。
博治から妻・多喜子へ、自宅にある電子辞書か漢和辞典の差し入れ要望があった。
実は、先週の私との接見後、虫歯の痛みがあったという。
「嘱託医の診断は受けたか」と問うと、「痛いなら抜歯するか?」と聞かれたので断った、とのこと。私も「保釈後は、歯の治療もできるので、安易に抜かない方がいい」と応じた。
すると、博治が「先週、兄の正和から甘いお菓子の差し入れがあった。ありがたく頂戴したら、歯に沁みた」と苦笑する。釣られて笑いながら「健康管理は自己責任だ」と戒めた。
昨日(2月7日)の沖縄タイムスに「辺野古から 博治さんへ」「沖縄は絶対に諦めない」と題する社説が掲載された。私も、一読して感動を覚えた。
長期拘留中の博治と辺野古新基地に反対する市民を繋ぎ、勇気を与える社説だ。権力を監視する使命を有するジャーナリズムの本領発揮といったところか。
那覇拘置所の独居房では地元紙1紙を読むことができ、隔月で代わる。博治も先月は琉球新報、今月は沖縄タイムスを読んでいる。
私が、切り抜きしてきた社説を持参し、話題にすると、博治は、独居房内で記した日記を私に示した。くだんの社説が書き写してある。(独居房内では切り抜き保存ができない)
社説を読んだ博治は、房内に折りたたんだ布団に突っ伏して号泣した、という。よほど感動したのであろう。
私が「博治さん。拘置所の狭い空間の中では一人ですが、外の世界では決して一人ではありません。県内や国内だけでなく海外からも、多くの励ましの声が届いていることをお伝えしたいと思います」と、沖縄タイムス社説末尾の一文を読み上げると、博治は感極まって、また涙した。私もまた、もらい泣きしてしまった。
沖縄タイムス社説では、辺野古新基地建設に向け、海上工事が始まったこと、7日以降に最大14トンの大型コンクリート製ブロックが計228個海中に投入されること-などが書いてある。
今この瞬間も博治は、国家権力むき出しの工事強行に歯ぎしりし、闘争現場にいれないことを悔しがっているに違いない。
沖縄タイムス社説に勇気を得た博治は「励ましの声は、しっかり受け止めました。必ず元気で闘争現場に戻り、辺野古新基地建設を多くの県民とともに止めたい」と述べ、「照屋さんから(沖縄)タイムスの論説委員に私の感謝の気持ちと決意を伝えてください」と強く頼まれた。
今日は、博治との接見を終えてから、すぐに上京した。国会事務所に入ると、石垣さんという女性から「ヒロジさんの接見時に」と題するメールが寄せられていることを秘書から知らされた。そこには「沖縄タイムスのこの社説の事をヒロジさんに伝えて下さい!ヒロジさんも読めている
事を願っています。黒塗りでないことを.. 」と記されていた。
石垣さん、博治を気遣ってくださり、ありがとう。博治は、ちゃんと社説を読んでますよ。
今日の接見時には、辺野古や高江の闘争現場で歌われている「沖縄 今こそ立ち上がろう」(作詞・山城博治)についても語り合った。
その話も書き綴りたかったが、長くなりそうなので、次の「博治から 博治へ」で記そうと思う。
2月8日
Posted by terukan at 19:45