社民党

なぜ「天皇陛下万歳」か――大いなる疑問と違和感――

2013年05月01日

 今日から皐月(さつき)である。そして、今日はメーデー、5月3日の憲法記念日を挟んで、5月15日の本土「復帰」記念日まで、「憲法月間」「5・15平和行進月間」になる。

 さて、沖縄では未だに4・28「主権回復の日」政府式典と4・28「屈辱の日」沖縄大会が対比して、興奮ぎみに語られている。1万人余の県民が「がってぃんならん」と怒りの拳を突き上げた沖縄大会と「天皇陛下万歳」を唱和した政府式典、どちらが歴史の真実に向き合った大会か、日を追うごとにはっきりした。

 4・28「主権回復の日」政府式典で「天皇陛下万歳」三唱があった。政府式典に仲井眞知事の代理として出席した高良倉吉副知事は、「式典の趣旨がぶち壊しになった」と不快感を示し、「なぜそうなるのか理解できない。アジアや沖縄への戦争責任に向き合えない、柔軟性を欠く日本社会を表している」と、沖縄県民が「天皇陛下万歳」に強い違和感を抱いている事を代弁するかの如き発言をしている。
 沖縄国際大学の石原昌家教授も「4・28は沖縄戦の結果を反映したもの。式典での『天皇陛下万歳』に、体験者や遺族は脳天を殴られた気持だったのではないか」「為政者は既成事実の積み重ねのパワーを熟知している。安倍晋三首相は自ら天皇・皇后の前で万歳し、戦争国家に向けて最初のくいを打ち込んだ」と語っている(5月1日付沖縄タイムス)。

なぜ「天皇陛下万歳」か――大いなる疑問と違和感――
(「天皇陛下万歳」を取り上げた5月1日付「東京新聞」、テルヤも怒りのコメントを寄せた)

 安倍総理だけではない。三権の長や他の閣僚らも「天皇陛下万歳」と両手を挙げ、大声で唱和している(私は、沖縄大会後のテレビニュースで確認した)。
 これら一連の「天皇陛下万歳」に4月30日の記者会見で菅義偉官房長官は「自然発生的であり、政府として論評すべきでない」と弁解に終始する。

 その一方で、「政府インターネットテレビ」から「天皇陛下万歳」の部分の音声を消し、意図的に編集し直して流しているらしい。まさに、悪質な天皇の政治利用だ。堂々たる憲法違反行為だ。
 やはり、4・28「主権回復の日」政府式典は、安倍総理による憲法改悪への出発記念日にすぎない。今日から始まる「憲法月間」でその事を強く訴えていこう、と決意した。

5月1日 10時20分

Posted by terukan at 10:25
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